観察日記

頑張って生きてます

雑記2

親の子に対する期待は尋常じゃない。俺は社会人になった今でも「あんたは他の子より話し始めるのが早かった」だの「小学校の時書いた作文はあんたのが1番面白かった」だの あんたには期待してたんだよ もしくは してるんだよ みたいなニュアンスで言われることがある。

芦田愛菜子供店長がありえない速度で成長していることを考えると、俺もその例外ではなくあっという間にでかくなってしまったんだろう。今の俺を見て親はどう思っているのか。大学2年の頃、人生最大に病んでいた時期に初めてまともに親に相談をしたことがある。電話でだったけど、その時も 今の俺を見て親はどう思っているのか ってのが引っかかってて、病んでる理由の一つにもなってたから、そのまま聞けばよかったんだけどやっぱ聞けなくて「一生このままだったらマジごめん」みたいなことを聞いた気がする。返答は「生きててくれればそれでいいから」だった。その時、俺は馬鹿だから物凄く安心して、自殺だけはせんぞ とか思ってた。

中学でサッカー部に入った時。高校でギター買った時。部屋に描きかけの漫画が散らばってた時。親は、将来サッカー選手になるかも、バンドでCD出すかも、漫画家になるのかも、とか考えてたんじゃないか。俺が親だったらそう思う。だとしたらあの時 「生きててくれればそれでいいから」って言わせてしまったのは、俺にかけてた期待を全部諦めさせるってことだったんじゃないかとか思うと悲しい。

一年くらいで多少元気になって、死ぬ思いで単位とって無事卒業して、社会人になって、まぁ人生の履歴だけ見ればまだ多分ギリギリまともなとこにいる今、親が俺のことどう思っているのか気になる。

明日仕事だ。


無題

森の中を進む。じぶんが今どこにいるのかわからない。日が暮れる前に町まで下らないと、と焦る。道なりに木々の間を進んで行くと少し開けた場所に出た。神社のような建物があって周りで子供達が何人か遊んでいる。森のど真ん中になんでこんな建物があるんだろうと思ったが、人を見て安心した。大人を探したが見当たらない。子供達に話しかけても、まるで聞こえていないかのように無視されるので、仕方なく神社の境内に入ってみようとしたが、許可なく入っていいもんなのかわからず躊躇していると、1人の男の子が話しかけてきた。

「誰もいないよ」

驚いて返事に迷っていると、走って行ってしまった。

祟りなんかが心配だったが、誰もいないならそれでもいいし、誰かいたら道を聞こうと境内の門を開けた。外はまだ明るいのに、中は真っ暗だった。開けた門から差し込む光で見えたのは、立派な外見と違って腐りきってボロボロの床と、汚らしい仏像。だが、仏像の前にはまだ真新しいお米のようなものが供えられていた。なんだか悪寒がしてすぐ門を閉めた。振り返ると子供達が遊ぶのをやめて全員こっちをみていた。

怖くなって走って逃げた。いくら逃げても、子供達の目がフラッシュバックして走るのをやめられない。いつの間にか日が暮れていた。疲れ切って止まると、足が痙攣して仰向けに倒れ込んだ。木々に邪魔をされ空が狭い。

眠ってしまっていたようだった。夜なのはわかるが時計がないので何時かわからない。今更気づいたが、財布も携帯も持っていない。

「帰りてぇ」

呟いたあと、本当に帰りたいか?と疑問に思った。 目を瞑って考えてみる。重力を感じる。ゆっくりと、体の背面が地面と一体化していく。そしてだんだんと沈んで、体の感覚が消えた。 

雑記

 午後6時。外はまだ明るい。昼間仕事から帰ってきてそのまま寝た。目を覚ますと、掛けていた毛布が蹴っ飛ばされて足元に縮こまっていた。それでも少し寝汗をかいていて、寝る前に開けていた窓から入ってくる風が、冷たくて心地よかった。

 外がまだ明るくて、一瞬朝なのか夕方なのかわからなくなったり。汗ばんだ体に、網戸から入ってくる風が心地よかったり。隣の家から飯の支度の音が聞こえてきたり。 俺にとっての過去の夏を意識させるきっかけが重なって、しばらくぼーっとしていた。

 俺にとっての過去の夏っていうのは完全に小4の夏の事で、去年の夏なんかよりよっぽど鮮明に何をやったか覚えている。

 夏休みだった俺は毎晩親父とドリームキャストシェンムーを一緒にやってた。と言ってもだいたい親父とやるときは、俺はプレイしないで見てるだけで、昼間親父がいない日に1人でやる時も、ミニゲームでお金を貯めてガチャガチャをやるだけ。それでもいいのが当たると喜んでくれるから親父が帰ってくるのが楽しみだった。

 シェンムーミニゲームで1番好きだったのが  「おとしだま 」ってやつで、釘がたくさん打ってある板に、好きな場所から玉を落として、玉が入った場所が赤ければ大金ゲットみたいなやつだったと思うんだけど、親父と「夏休みの工作の宿題これ作るか」って話になって、次の日たまたま休みだった親父と朝からホームセンター行って、板とヤスリと釘と絵の具とニスを買った。工作には全く使う予定のない円柱状の長い木の棒も買ってもらった。歩く時には杖になるし、いざという時に武器にもなるしな とか考えてたと思う。「俺がやる俺がやる」ってウルサイガキだったので、作り終えたのは夕方の6時頃だった。木屑が出たり、ニスを吹きかけたりしたので、作業はずっと外。汗だくだった。夕飯ができるまで、ずっと完成した おとしだま で遊んでいた。

「 おとしだま 」は学校に持ってくと、結構デカかった事もあってか人気があり、置いてある間はずっと誰かが遊んでくれてた。嬉しかった反面、すぐ誰も遊ばなくなったら悲しすぎるなとも思って、そうなる前に持ち帰った。重かったけど、壊さないように大切に家まで運んだ。


 頭上を何度か飛行機が通り過ぎる。今が朝か夕方か悩んだのは一瞬だったけど、正気に戻りたくなくて、記憶に浸っていたくて思考停止した。

 あと数時間したら友人と会う約束をしてる。