観察日記

頑張って生きてます

雑記

 午後6時。外はまだ明るい。昼間仕事から帰ってきてそのまま寝た。目を覚ますと、掛けていた毛布が蹴っ飛ばされて足元に縮こまっていた。それでも少し寝汗をかいていて、寝る前に開けていた窓から入ってくる風が、冷たくて心地よかった。

 外がまだ明るくて、一瞬朝なのか夕方なのかわからなくなったり。汗ばんだ体に、網戸から入ってくる風が心地よかったり。隣の家から飯の支度の音が聞こえてきたり。 俺にとっての過去の夏を意識させるきっかけが重なって、しばらくぼーっとしていた。

 俺にとっての過去の夏っていうのは完全に小4の夏の事で、去年の夏なんかよりよっぽど鮮明に何をやったか覚えている。

 夏休みだった俺は毎晩親父とドリームキャストシェンムーを一緒にやってた。と言ってもだいたい親父とやるときは、俺はプレイしないで見てるだけで、昼間親父がいない日に1人でやる時も、ミニゲームでお金を貯めてガチャガチャをやるだけ。それでもいいのが当たると喜んでくれるから親父が帰ってくるのが楽しみだった。

 シェンムーミニゲームで1番好きだったのが  「おとしだま 」ってやつで、釘がたくさん打ってある板に、好きな場所から玉を落として、玉が入った場所が赤ければ大金ゲットみたいなやつだったと思うんだけど、親父と「夏休みの工作の宿題これ作るか」って話になって、次の日たまたま休みだった親父と朝からホームセンター行って、板とヤスリと釘と絵の具とニスを買った。工作には全く使う予定のない円柱状の長い木の棒も買ってもらった。歩く時には杖になるし、いざという時に武器にもなるしな とか考えてたと思う。「俺がやる俺がやる」ってウルサイガキだったので、作り終えたのは夕方の6時頃だった。木屑が出たり、ニスを吹きかけたりしたので、作業はずっと外。汗だくだった。夕飯ができるまで、ずっと完成した おとしだま で遊んでいた。

「 おとしだま 」は学校に持ってくと、結構デカかった事もあってか人気があり、置いてある間はずっと誰かが遊んでくれてた。嬉しかった反面、すぐ誰も遊ばなくなったら悲しすぎるなとも思って、そうなる前に持ち帰った。重かったけど、壊さないように大切に家まで運んだ。


 頭上を何度か飛行機が通り過ぎる。今が朝か夕方か悩んだのは一瞬だったけど、正気に戻りたくなくて、記憶に浸っていたくて思考停止した。

 あと数時間したら友人と会う約束をしてる。